栄光のモロッコ料理。

文化の交わるところには、豊かな食文化が生まれる、というのは定説でして。
フランス料理もイタリアとフランスの王家の盛んな婚姻関係が元に生まれたように、トルコ料理がアジアとヨーロッパをつなぐイスタンブールで栄えたように。
多彩なアラブ文化、フランス文化、そしてスペイン文化が混じり合ったモロッコにも、穏やかな地中海気候がそれを助け、それは豊かな食文化があります。
今まで世界各地を旅してきて、ご飯が本当に美味しい!と思ったのは、モロッコ。ストリートフードに至っても非常にレベルが高い!そしてなぜか私はお腹を壊さない!!(繊細なお腹をしているので大抵の国で水が変わればお腹を壊すのですが、モロッコは超平気。さては前世がモロッコ人か)

では私のモロッコの料理大好きランキング。


1位(そうですよ写真映りのつごうで1位からの発表ですよ)は、んもう間違いなしに、ハリラスープ。
トマトとひよこ豆とレンズ豆、それから大量のスパイスが入った、モロッコ料理、おふくろの味のスープ。
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写真左のスープです。豆も野菜もたっぷり入りったこのスープは口に含むと滋味、という表現がぴったりなしみじみとしたお味が致します。
ナツメグや生姜などもたっぷり入って、スパイスの深みはありますが、全く辛くはありません。色が濃いのはパプリカとターメリックのせいです。ふつふつと温かく、旅行先でも食べるとなぜか家に帰ってきたようなホッとする感覚がします。モロッコの味噌汁、とでもいいましょうか。各家庭で作り方も違うらしく、おふくろの味が一番表現できる料理だそう。
私はこれが大好きなので、どんなモロッコレストランに行っても頼むのですが、確かに私の親友のお母様が作ってくれたものが一番美味しかったなですね。やはりおふくろの味はどこでも最強なのか。
しかし作るのに必要なスパイスは今回の旅行で全て買ってきたので、時間があるときに作ってみる予定です。

2位はやはり欠かせない、タジン。モロッコといえばあのピラミドの形をした蓋がタジン鍋が有名ですね。水を極力加えずに野菜や果物の水気で肉や魚を煮付けるタジン料理は、どうも日本の煮物に近い味わいがします。写真は小ぶりの洋梨、アプリコット、鶏モモを玉ねぎのジャムで煮詰めた一品。上にかかっているのはゴマ、でした。甘い煮物みたいで美味しかったです。同伴者たちは甘すぎる言うてましたが、九州の甘い煮物で育った私にしてみれば普通、普通。
ちなみに上の写真でハリサスープの横に写っているのは、イワシとトマトのタジンです。これはピリッとチリが効いていて食が進む味でした。

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3位はモロッコ料理の王道、クスクス。
これ、大好きなのですが、モロッコのレストランではまず頼まない一品。なぜなら本場は量が死ぬほど多いから!!!(ロンドンやパリでは結構頼みます)

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みよ、このさらにうず高く盛られた野菜たちを。これは友人が頼んだベジタリアンクスクス、です。盛られた野菜の下にはクスクスがみっちり詰まっています。とはいえホクホクに蒸された野菜は大変に食べやすく、少食の友人でも意外にペロッと食べてましたけどね。数えたら一人分の皿に人参3本、ズッキーニ2本、それからかぼちゃにプルーンにって大盛りでしたけどね。
お肉が入ったクスクスを頼むともっとすごいことになります。今回の旅でも一度だけ3人で分けるから、ということでラムのクスクスを頼んだのですが、3人ともすぐにギブアップ。あのクスクスってさらっと食べられるのですがお腹にたまるのが厄介なのだと思います。でもクスクスをお腹いっぱいに食べてから苦しいーって言いながらミントティーを飲むと、モロッコに来たなーという気分は高まるので、旅行中一度は頼みたい料理。


その他、モロッコに行ったら欠かせないのがミントティー。イスラム教国であるこの国はお酒を飲む習慣がありません。その代わり、ミントと紅茶を煮出したお茶にたっぷりの砂糖を入れて飲むのです。その濃い茶色の色から、「モロッコのバーボン」と言われています。モロッコ人が冗談っぽく「俺たちだってバーボン飲むんだぜ」って言ったら、だいたいミントティーのことです。
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ホスピタリティーの高いモロッコでは、いつでもどこでも座ればミントティーが出てきます。
ホテルのチェックインのときは必ずと言っていいほど。(写真はまさにチェックインの書類を書いている最中に出てきたミントティーとお茶請けのモロッコ菓子と干したデーツ)
ルームサービスでミントティーを頼んでも、なぜか「いいからいいから」と無料だったり、街を歩いているとお土産やさんのおばちゃんに振舞われたり、タクシーの運転手さんに「時間あるならミントティーでも飲んでいかない?」と言われたり。モロッコ人の人の良さ、人情の暖かさを感じる象徴の、飲み物。
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結婚式では3回も4回も振舞われます。こんな感じで高くから降り注いでちょっと泡だててコップに入れられるのが上級者。
ステンレスでできたティーポットは熱いわ重いわで高い位置から降り注ぐのは本当に大変なのです。あと飛び散るしね。
これをうまく出来るようになると、モロッコでもてます。知らないけど。
ちなみに最初はモロッコ風に砂糖が入ってるのをおいしーいと飲んでいるのですが、旅行後半は全て「砂糖抜きで」と頼んで飲んでました。やっぱ甘いお茶は続けて飲むのに限度がある。

このほかにも、この旅では貴重な食文化体験をたくさんしました。
田舎の町では17世紀からの伝統そのままに、共同パン焼き窯 (窯は各家庭にはなく、持ち寄って窯で焼いていたのだとか)を使ったパン屋さんで焼きたてのまあるいモロッコパンをご馳走になったり、結婚式名物の羊の丸焼きを食べてみたり、モロッコ風前菜の盛り合わせ、というのを食前のつまみに頼んでみたら総勢7種類の大量の前菜が大量に出てきてメインの料理の前に死にそうになったり。

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めくるめく食の国、モロッコ。
今回は書ききれなかったのですが、エスカルゴのスープ屋台とか(横で生きたカタツムリも同時に売ってる。新鮮なことこの上なし)、ラクダのハンバーガーとか、B級グルメも充実しています。帰ってきたばかりなのに、写真を見返しているとまた行きたくなってきました。食道楽にはたまらない国です。




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by akokv | 2016-04-05 05:29 | 旅行
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